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不動産を売るときの税金

不動産を売るときに係る税金といえば、所得税。

所得税とはとても範囲が広く、国の2大税金(法人税・所得税)のうちのひとつです。

不動産の税金のことを考えるとき、税法のことも一緒に抑えておくとよいでしょう。

注意しておくべきは、「マイホーム*を売った場合」です。

マイホームを売った場合は、税金がかからないことがあるからです。

生活上、必要不可欠な場合には税金をかけない、といったような趣旨ですね。

*マイホームのことを税法では「(自己)居住用財産」といいます

所得税(譲渡所得①)マイホーム譲渡の特別控除

不動産を売却するとします。

そこには、多くの場合、売買差益が発生します。

売買差益から費用を差し引いたものが譲渡所得です。

これが、課税対象です。

「利益」を目的とした結果、譲渡所得が発生したならば、当然に税金はかかってくるでしょう。

しかし、暮らしの中で自然と生まれてしまった場合は、課税を見送りましょう、いった制度が『居住用財産の3000万円控除』です。

自分が住んでいた住宅と土地(居住用財産)を売って、利益(売買差益)が出ても、3000万円までなら特別に所得を控除しましょう、というものです。

ただし、下記の要件を満たす必要があります。

  • 自分が住んでいる家屋及び敷地の譲渡であること
  • 配偶者や親族などの「特殊関係者」への譲渡でないこと
  • 売却した年の前年と前々年にこの制度(3000万円控除)、居住用財産の買換え・交換の特例・居住用財産の譲渡損失の繰越控除の適用を受けてないこと
  • 次の特例の適用を受けてないこと
    1. 固定資産の交換の特例
    2. 事業資産の買換え・交換などの特例
    3. 収用等による買換えの5000万円控除の特例など
  • 住まなくなってから3年目の年末までの譲渡であること
  • 家屋の取壊し後1年以内の譲渡であること(譲渡した年の翌年3月15日までに確定申告しないと適用されません)

所得税(譲渡所得②)譲渡所得と譲渡損失

上記の3000万円を特別控除額を引いた額が課税対象になります。

不動産の購入時期がかなり前で、取得費が不明な場合は、売却金額の5%を概算取得費として計上できます。

そして、建物は、減価償却分を過去の購入代金から差し引かなければなりません。

どのように差し引くかは税法に規定されています。

自分が住んでいた住宅と土地(居住用財産)を売った場合、必ずしも譲渡益が出るとは限りません。

土地・建物の譲渡所得の損失は、同じ土地・建物の譲渡所得から差し引くことができる、という制度があります。

が、そういった例は、あまりないものです。

しかし、居住用財産には、特例があるんです。

  1. 譲渡した年の1月1日において、所有期間が5年超え
  2. 譲渡契約前日時点で住宅借入金等がある

と、いう場合は、「ほかの種類の所得」と損益通算ができるというものです。

所得税(譲渡所得③)短期譲渡長期譲渡

購入から売ってしまうまでの期間を基準にしている制度があります。

短期譲渡と長期譲渡。

基準となるのは、5年以内か、5年超えか、です。

これは、譲渡時点で数えるのではなく、その年の1月1日時点での判定です。

なぜ、5年なのでしょうか?

それは、「5年以内に売却するような事情は住宅用としては考えられにくい」ということから、5年を超えるような場合は、「長期譲渡」とみることとして優遇する規定を設けています。

税率は、長期譲渡が15%。短期譲渡が30%です。

譲渡所得にかかる所得税の求め方は、

税額=譲渡所得金額×税率 譲渡所得金額=売却代金-(取得費+譲渡費用)-特別控除

特別控除は、長期譲渡所得、短期譲渡所得のいずれにも適用されます。

長期譲渡所得の課税にはさらに特例があり、10年超えならばさらに軽減されます。

01. 居住用財産の譲渡(所有期限10年超え)

~6,000万円以下 10%
6,000万円超え 15%

02. 優良住宅地造成等のための譲渡

~2,000万円以下 10%
2,000万円超え 15%

所得税(譲渡所得④)10%税率と特例の重複適用

上記の長期譲渡所得の課税の特例1の要件である「所有期限」に注意が必要です。

これは、「住んでいた」期間ではなく、「持っていた」期間を指します。

そしてもう一つ注意しなければいけないのが、譲渡所得が6,000万円以下ということ。

6,000万円を超えたら、原則通り15%の税率になります。

自分が住んでいた住宅と土地(居住用財産)、いわゆるマイホームを売った場合、かなり優遇されているということはわかりました。

では、先ほどの3,000万円控除とこの軽減税率10%の特例は一緒に受けられるのでしょうか?

この軽減税率は、3,000万円控除と重複して活用できます。

特定を受けることだけを目的として入居した場合や、保養や趣味などのための目的で所有する別荘などは対象から適用除外されています。

所得税(譲渡所得⑤)特別控除の有効活用法

3,000万円の特別控除。さらに有効的にに活用する方法があります。

住宅、土地とも共有の自宅を売った場合、共有者の1人1人に3000万円ずつ認められるのです。

共有者が何人いても3000万円ずつ認められるのです。

この特例、半端ないです。

マイホームを購入して登記するとき、この特例のことを見据えて登記すべきだと思います。(ただし、名義だけの共有だと、だめですよ。資金の出所の問題とかになりますから)

半端ないゆえに特別控除を受けるために、あれこれと考えをめぐらすことも起こります。

特別控除の適用を受けるために、自分と特別な関係のある人に偽装で取引したりしてはいけません。(いうまでもなく)

所得税法では、そういう特別な間柄の人を「特殊関係者」として適用除外しています。

特殊関係者とは・・・
  • 配偶者および親、祖父母、孫などの直系血族
  • 生計を一にする親族
  • 内縁関係にある人
  • 法人とその役員など、特殊な関係のあるもの同士

家屋と敷地の所有者が違う場合はどうなるのでしょうか?

特別控除は家屋の所有者が敷地を一緒に売却した場合に受けられることになっています。

そこで、所有者が違えば、原則的には、敷地の所有者は特別控除を受けられません。

ただ、次の要件を満たした場合、敷地についても同じように特別控除が受けられます。

  • 同時に売却する
  • それぞれの所有者が親族関係で、生計を一にしている
  • 敷地の所有者が家屋の所有者と一緒にその家屋に住んでいる

ただし、この場合、共有とは異なり、二人合わせて3000万円しか特別控除を受けられません。

所得税(譲渡所得⑥)買換え特例

買換えとは、今住んでいるマイホームを売って、新たにマイホームを買うということです。

買換え特例とは、買換えの時点で譲渡益がいくら高額になっても税金を納めなくてよい、というものです。

課税されないのは、現時点だけで、新たに勝ったマイホームを将来売却する時点で譲渡益に対する課税がなされます。

ひとことでいえば、課税の繰り延べです。永久ではありません。

不動産市場を活性化させるための政策的配慮なのです。

主な要件

譲渡資産
  • 所有期間が10年超の居住用家屋及びその敷地等であること。
  • 譲渡対価は2億円以下であること
買換資産
  • 居住用家屋であり、床面積が50㎡以上及びその敷地面積が500㎡以下であること。(家屋は、「以上」、土地は、「以下」であることに注意)
  • 既在住宅の場合、耐火建築物で建築後25年以内であるか、または地震に対する安全性に関する一定の基準に適合しているものであること
  • 譲渡日の前年の1月1日から12月31日までの間に買換資産を取得して、譲渡日の翌年12月31日までの間に、自己の居住用に供するか、またはその見込みがのあること
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