2004年12月信託業法が全面改正され、「信託受益権販売業制度」が創設されました。
これによって、資産不動産の流動化が広まっていったわけです。
資産不動産の流動化とは、不動産そのものを売るのではなく、いったん信託し、その利益を受ける権利だけを投資家(受益者)に譲渡することです。
信託とは、他人に財産管理をしてもらう法制度であり、不動産の信託の事例をあげると、留守委託、不動産管理委託、不動産処分委託、土地信託、不動産設備信託、資産流動化(証券化)信託、があります。
信託財産であることを第3者に対抗するためには、登記・登録制度のある財産については、登記・登録をしていることが必要です。
信託受益権とは、受益者たる地位に基づいて行使できる権利をいいます。
受益権は、受託者に対する受益者の債券ですから受益者は譲渡することが可能です。
信託受益権を使った資産の流動化のしくみや目的は多種多様です。
パターンは様々で、各物件ごとに違います。
呼び方も、信託銀行や不動産会社によって違ったりすることもあります。
メリットばかりではなく、受益権には、当然にリスクもあります。
元本割れする恐れもありますし、金利や相場などの指標の変動によるリスク、賃貸人等の関係者の信用状況が変化(悪化)によるリスク、が考えられます。
他には、物件の減損、瑕疵等による価値の変動、災害、事故、土壌汚染等によるリスクなどなど、あります。
信託受益権販売業とは、「信託の受益権(証券取引法第2条第1項に規定する有価証券に表示される権利及び同条第2項の規定により有価証券とみなされる権利を除く)の販売又はその代理若しくは媒介を行う営業をいう」(信託業法第2条10号と定義されています。
信託受益権販売業で注意する点は、宅地建物取引業法は、「取引業」が対象で売買とも規制されるのに対し、信託受益権販売業は、「販売業」だけを規制するものです。
信託受益権販売業者は内閣総理大臣の登録を受けなければ、業務を行うことができません。
不動産信託の受益権がよく流通しているので、今のところ不動産会社の登録が多いです。
将来的には、特許権の信託受益権などの販売業者も登場するかもしれません。
宅建業者には免許制。
信託受益権販売業者には登録制がとられています。
受益権取引は、取引額が高額になることがほとんどでしょう。
この辺は宅建業取引と同じですね。
大きな違いは、信託受益権は元本が確定しない金融商品であるということ。
リスクも宅建業取引よりも大きくなります。
宅建業取引の場合には、「物件」という目に見えるものが存在しますが、受益権は目に見えないものです。宅建取引よりもより慎重さが求められます。
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