基本的に短期修繕更新費用と長期修繕更新費用に分けて費用を算出します。さらに短期修繕更新費用は、「緊急を要する修繕更新費用」と「短期修繕更新費用(1年以内)」に区分されます。
緊急を要する修繕更新費用
主に人命、安全にかかわる事項、遵法性での明らかな法令違反に対して、緊急に修繕あるいは更新が推奨される費用のこと。
費用算出のための材料
- 現地でのヒアリング調査及び目視調査を行った部分の情報
- 新築時の竣工図面、その他増築図面、改修図面等
- 定期検査(自主、法定)等の建物管理についての情報
費用算出手法
- 過去の事例や独自に構築したデータベース等を用いて算
- 社団法人建築・設備維持保全推進協会等を含む公開されている情報より導き出したものを用いて算出
- その他概算
※情報の制度、時勢に適合するように心がけていかなければなければいけません。
短期修繕更新費用
主に人命、安全にかかわる事項、遵法性での明らかな法令違反に対して、緊急に修繕あるいは更新が推奨される費用のこと。
算出される項目
- 錆、亀裂、汚濁、破損等の著しく劣化しているもので、緊急を要する修繕費に含まれないもの
- 1年以内に修繕や更新をしたほうがよいと判断できるもの
費用算出のための材料、費用算出方法
長期修繕更新費用
「緊急を要する修繕更新費用」「短期修繕更新費用」以外の経年に伴う劣化に対する修繕や、建物の適切な機能維持、安全稼動をしていくための修繕、更新が推奨される費用のこと。計画期間は10年~20年。
費用算出のための材料
- 資産区分(所有区分)と修繕管理区分に関する情報
- 建物の修繕更新履歴に関する情報
- 工事請負契約書(工事代金内訳書を含む)または、再調達価格
費用算出手法
- 建物用途、建築年代と概要に照らして再調達価格と各社がもつ建設費等の費用も含めたデータベースにより算出
- 工事請負契約書の内訳書からコスト配分を参照して算出
- 実際に積算して算出
※データベースを利用する場合には、常に新しい情報や管理状況を入手、反映し、より適切なデータベースを作成していく必要があります。
再調達価格とは、建築・設備を含む対象建物を現時点において再び建築すると仮定した際に、現時点で建設に必要な一般的な費用の総額のことです。
設計費、解体撤去費、移転引越費、近隣補償費、官庁指導による工事費の増減等は含みません。
費用算出のための材料
- 工事請負契約書(工事代金内訳書)、追加・変更工事及びその後の改修工事見積書等、設計図書(竣工図書)
- 物価指数
- 資産区分に関する情報
対象建物の再調達価格の設定には、
- 当該建築の工事請負契約書等の分析による設定方法
- 概算コストを算定する手法
が、あります。
01.当該建築の工事請負契約書等の分析による設定方法のフロー
- 工事代金内訳書の分析
- 工事範囲の確認(範囲外等)
- 追加・設計変更工事内容分析
- 物価指数等設定(比較検討)
- 再調達価格の算定
- 再調達価格仮設定・比較検討
- 類似・同一地域建物(比較検討)
- 再調達価格の決定
02.概算コストを算定する手法のフロー
- 各種図面・仕様書類の分析
- 工事代金内訳書の分析
- 再調達価格の算定
- 物価指数等設定(比較検討)
- (調整・修正)
- 再調達価格仮設定・比較検討
- 類似・同一地域建物(比較検討)
- 再調達価格の決定