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市役所調査

証拠の保存は慎重に

現地、法務局と調査したあと、市役所調査になります。

市役所調査は、不動産トラブルが最も多いです。

役所は、調査した結果をきちんとした形で証明してくれないため、記録に残らないというのが現状です。

最悪の事態、いわゆる裁判になったとき、証拠として提出するものがない、ということになってしまいます。

聞き取り調査が中心となるため、聞き取ったものはきちんとメモに取り保管しておきましょう。

10年くらいの保存は必要です。

不動産のトラブルは数年くらい経過してやってくるからです。

主な担当課(だいたいの順番)

01. 都市計画課

市街化地域かどうか・用途地域・建ぺい率・容積率・建築物の高さの制限等を調べます。

ほかに、防火・準防火地域・風致地区等も調べます。

市街化区域とは?
すでに市街地を形成している区域や、おおよそ10年以内に計画的に市街化を図る区域。
このなかに用途地域が定められており、道路、公園、上下水道などの都市施設の計画が行われる。
開発行為(宅地造成)については、一定規模(1000㎡)以上のものに対して、所定の条件を満たさないと許可しないように規制を行っている。
市街化調整区域とは?
原則として建築物を立てることを認めずに、市街化を抑制する区域。用途地域は原則として指定されず、市街地開発にかかる事業は行われない。
開発行為はもちろん、個々の建築行為についても、厳しい許可条件が設けられる。ただし、農林漁業用建築物や畜舎、これらの業務を行う者の住居は建築してよい。

用途地域(第1種低層住居専用地域・第2種低層住居専用地域・第1種中高層住居専用地域・第2種中高層住居専用地域・第1種住居地域・第2種住居地域・準住居地域・近隣商業地域・商業地域・準工業地域・工業地域・工業専用地域)のほかに次のことも調べます。

  • 建蔽率
  • 容積率
  • 高度地区
  • 防火地域
  • 風致地区
  • 地域地区

などなど。

都市計画道路

まず、向こう5年間くらいに事業の予定があるかどうかを聞きます。

計画決定されていても事業の見込みが当面ないものと向こう5カ年事業計画(アクションプログラム)に入っているものがあるからです。

事業決定されている都市計画道路ならば、

  • 事業認可年月日
  • 事業実施年月日
  • 事業完了予定年月日

を聞きます。

02. 開発景観課

過去に開発行為を受けているのかどうかを調べます。開発行為になる場合はここで打ち合わせを行います。

都市計画法第4条第12項により、開発行為とは、主として建築物の建築又は特定工作物の建設の用に供する目的で行う土地の区画形質の変更と定められています。

『土地の区画形質の変更』とは、具体的に分類整理すると、次の3つのとおりになります。

土地の「区画」の変更道路等によって土地の区画を変更するときで、公共施設の新設、改廃を行う場合 公共施設とは道路等のことをいい、要するに新設道路を作る場合などが、「区画」の変更に当たることになります。
土地の「形」の変更切土、盛土によって造成する場合 2mの切土、1mの盛土、が「形」の変更の判断基準です。
土地の「質」の変更農地等に建築物を建築する場合等 宅地以外の土地、いわゆる農地等に建築物の建設を行うことが「質」の変更にあたります。

※その他上記の各変更の組み合わせ

市街化区域において開発区域の面積が1000㎡以上の開発行為を行う場合は、市長の許可が必要です。これは都市計画法第29条に規定されています。

03. 下水道・排水調査

下水道課に行って、「下水道管網図」を申請します。ここで調査すべきことは、

  • 汚水管の口径
  • 汚水管の位置
  • 汚水管埋設の深さ(土被り)
  • 雨水管の口径
  • 雨水管の位置
  • 雨水管埋設の深さ
  • 汚水、雨水の「合流式」か「分流式」を確認します。どちらかというと合流式のほうは大雨の時に道路冠水しやすいという欠点があります。
  • 下水道負担金の支払が済んでいるかどうかを確認します。市町村によって㎡あたり何百円と決まっています。いくらかどうかも聞いておいたほうがよいでしょう。(不動産の取引の際に重要事項説明書に記載できますから)
  • 公共下水道が整備されていない場合は、下水道整備の普及区域内に入っているのかどうか、入っていれば下水道整備時期はいつくらいになるのかスケジュールを確認します。

普及区域に入っていない場合、個別浄化槽によるU字側溝への破椅子が可能かどうかを確認しなければいけません。

04. 道路管理課*

*市町村によっては、土木管理課、建設課、道路課などと名称が違います。

接道している道路の種類(市道・里道・開発道路・位置指定道路など)を調べます。

官民境界が確定しているかどうかを調べ、確定していれば立会い記録を調べます。

ここで、なぜ道路を調べるのか?を考えてみましょう。

不動産を購入することによって、最終目的が「建築物を建築すること」であることがほとんどであると思います。

そしてその建築物を建ているためには、道に接して(接道して)いなければなりません。だから敷地がどのように道路に面しているかの状況を把握することは非常に重要なのです。

現実的には、次の項目にある「建築基準法上の道路であるか」どうかがポイントとなります。

道路管理課で調べることができる道路に関することは、「道路法」に関する道の事だからです。

しかし、この道路法上の道路を基礎資料として「建築基準法上の道路」を判定するため、道路管理課で調べることが無駄であるというわけではありません。

しかも、官民境界についても管理しています。財産の範囲を特定するという意味でも非常に重要です。今では、官民境界が確定していなければ、分筆登記ができませんし、不動産の証券化を行うとした場合、デューデリジェンス的に官民境界確定を要求されます。

道路台帳等の図面類があれば、それをもらい、次のようなことを確認します。

  • 道路の種類市道に認定しているかどうか、里道なのかどうか
  • 道路の名称
  • 道路台帳の現況幅員
  • 道路境界が確定しているかどうか道路境界が確定しているのなら「確定図」をもらって道路境界を確認します。

05. 建築確認課

接道している道路が建築基準法上の道かどうかを調べます。

4m以上の認定された公道であれば問題ないのですが、公道認定されていても4m未満の場合(建築基準法42条2項道路)は、「道路中心線から2m後退」しなければならない場合があります。

建築指導課での調査のポイントは、「敷地後退をしなければならないか?」という部分です。

他に、

  • 建築条例
  • 地域地区
  • がけ条例“がけ”とは、通常2m(自治体によっては異なります)を超える硬岩盤以外の土質で斜面が30度を超えるものです。“がけ”付近で建築する際は規制があるので注意が必要です。
  • 中高層建築物の建築に関わる条例10m、15m、を超える建築物に定められていることがあります。周辺住民への説明会の実施義務などです。

以下は、市街地以外の敷地に関して、気に留めておきたい法令です。

  • 土砂災害防止法
  • 急傾斜地防止法

県土木部の河川課が窓口となってます。

「区域指定はありますか?」「建築規制はありますか?」と聞きます。

※建築確認課は一番最後が望ましいです。

問題となるのは、その土地に建物が建つかどうかということなので、「建築する際に何か問題がありますか?」と質問します。

役所の職員は基本的に聞いたことしか教えてくれません。問題点は質問する本人が、発見し把握しなければならないのです。

どこに行って何を調べたらよいか、よく整理しておいたほうがいいでしょう。

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