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法務局調査

法務局では、どのようなことがわかるのでしょうか。

それは、土地や建物の形、位置、数量、敷地の境界が確定しているかどうか、所有者、所有権移転がどのように行われてきたかどうかの権利関係、土地の利用状況、などがわかります。

法務局で取得するもの

  1. 公図
  2. 登記簿謄本(全部事項証明書)
  3. 登記事項要約書
  4. 地積測量図
  5. 建物図面

01. 公図

「公図」とは、地番と地形と位置関係を示した図面のことで、法務局では「あくまで参考として」国民に提供しているもので、「訴訟能力はないもの」という判例もあります。

が、境界でもめた時など、一番の拠り所となるものであり、「訴訟能力はない」にしても、強い説得力はもっています。

公図の申請は、土地の「地番」で申請します。通常の住宅地図には住居番号の記載しかないため、法務局に備え付けてある「ブルーマップ」(土地の地番がブルーの数字で記載されているもの)で地番を調べ申請しましょう。

公図を見るポイントは、現地と違いはないか、接道はとれているか、です。

公図上に空白(白地)になっている場合があります。そんな時は、旧公図を申請してみます。

旧公図とは今現在の公図の前の図面のことで、明治時代くらいからある”和紙”で書かれている地図のことです。

この旧公図には、赤や青に記載されている場合があります。赤が「赤道」といって道のこと。青が「青道」といって水路のことです。

旧公図では、赤く塗られているのに、現在の公図では空白(白地)になっている場合、登記官の記入漏れである場合が考えられます。

この場合、法務局で確認することはもちろん、市役所でもどこが管理しているのか注意をして調べてみます。

02. 登記簿謄本(全部事項証明書)

登記簿を申請するときに注意すべきことは、土地と建物の謄本を別々の申請用紙で申請するということです。建物がなく取引の対象が土地だけ、という場合もです。

※申請用紙のイラスト

建物の申請書には「家屋番号」の欄がありますが、(現に家屋番号がわかっていたとしても)そこには記載せず、底地の地番の実を記入し、家屋番号鵜のところには丸印でも書いておいて、余白に『底地上に建物登記がある場合は建物謄本すべてお願いします』と書いておくのです。

そう書いておくことで、法務局の人が底地上に登記してある建物を探してくれます。

どんなメリットがあるかというと、今現在更地であったとしても、以前の解体したはずの建物登記が残っている場合があるのです。滅失登記をするのを忘れているのですね。

これに気付かず、土地を売買し、いざ買主が建物を新築し、建物登記をしようとしたら、前の建物登記が残ってて登記ができなかった。

なんてことになります。

現実に解体してしまった建物ですから滅失登記をすれば済む話ですが、すぐに滅失登記できないこともあるので、注意するに越したことはないでしょう。

融資が絡んでくると時間的な制約も受けますし。

確認すべき事項としては、所有者、債権者、そしてそれぞれの所有権の流れ、債権の流れです。

共同担保目録も確認します。流れを見ることでドラマを見ることができます。人間ドラマというものです。

何年にこの土地買って、建物建てて、この銀行からこれだけのお金を借りて・・・会社であれば、敷地を買い増していき、工場を建て、借り入れをして、返済し、また借り入れをして・・・などなど

分合筆しているようであれば同じように、公図も一緒に見ながら土地の変遷を確認します。

03. 登記事項要約書

登記事項要約書で、隣接地の所有者も調べておきます。

この登記事項要約書には、法務局の印鑑や日付がありません。自分で日付を記載しておきましょう。

眺望景観がとてもいいという宣伝文句で購入したのに高層ビルが建ち、眺望景観がなくなった、なんてこともあります。

これで宅建業者が訴えられたこともあります。

その際に日付が役に立ちます。業者が建築物の建設計画を業者が知りえたかどうか」が訴訟の争点になるのです。

これは、どちらかといえば宅建業者のリスクヘッジの事例ですが、買主としても隣接地の登記事項要約書で、建設計画などあるかどうかを調査することは、大切なことです。

04. 地籍測量図

地積測量図はすべての土地にあるわけではありません。

あったとしても作成年月日が昭和20年代~30年代くらいのものは信用度が低いです。

最近のものは、きちんと隣接地と立会を行い、座標で図面を起こし、精度の高い地積測量図となっています。これは、境界が確定しているものとして扱います。

それでは、最近のものではない、古い(昭和20年代~)地積測量図はどのように扱ったらよいのでしょうか。

通常、不動産取引では参考資料として取り扱っています。

参考資料とはいっても、物件の周囲寸法、形を知る上で重要な図面ですし、裁判になった場合、単に「参考であった」としては判断されずに、「取引に必要な資料」という判断になりますので、取り扱いには十分に注意が必要です。

05. 建物図面

建物図面と現地の建物を照合してみます。建物が越境しているときは、どういう風に建物が敷地に建っているか現況を見極める必要があります。

また広い敷地に複数の建物がある場合も位置関係を注意してみてみます。

中間省略登記とは

中間省略登記とは、たとえば、A→B→Cと所有権が移転しているケースで、Bへの所有権移転登記を省略し、A→Cへ直接登記を行うことです。

登記をしないことで登記にかかる税金を節約できます。

物権変動の過程(A→B→C)を忠実に登記に反映させるという不動産登記の理念に反するため、元来中間省略登記の申請は受け付けられませんでした。

ただ、現実問題として所有権を取得したものに登記法上の登記義務はなく、いったん申請が受理された中間省略登記の有効性は最高裁判所で認められていました。

システム上も中間省略登記であることが登記申請時に判明しない仕組みになっていたため、事実上、中間省略登記は行われていたのです。

ところが、平成17年3月の不動産登記法の改正で登記システムが変更し、登記申請時に中間省略登記であることが判明せざるを得ないことになり、中間省略登記は事実上不可能となったのです。

ならば、なぜ今、「中間省略登記」ができるようになったのか?

それは、「中間省略登記」ができるようになったのではなく、それと同様の経済的効果をもたらす「直接移転売買」(第三者のためにする契約)という方法が公認されたということです。

「直接移転売買」は、①A→B、②B→C、の売買契約に特約をつけなければなりません。

①A→Bの売買契約

  1. AはBに物件を売り渡し、BはAに代金を支払う。
  2. 所有権はAからC(Cは特定していなくて良い=Bの指定する第三者)に直接移転する(第三者のためにする契約)
  3. 売買代金完済後も所有権はAに留保される
  4. Aは受益の意思表示の受領をBに委託する
  5. AはBの所有権移転債務の履行を引き受ける(履行の引受け)

②B→Cの売買契約

  1. BはCにA所有の物件を売り渡し、CはBに代金を支払う(他人物売買)
  2. Bが負う所有権移転義務はAが履行する(第三者弁済)

これにより、所有権はAからCに直接移転することになります。

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